ともなし

精選版 日本国語大辞典 「ともなし」の意味・読み・例文・類語

とも なし

体言あるいはそれに準ずる句に付いて、そのように限定するわけにはいかない状態であるさまを表わす。
万葉(8C後)一二・三一九六「春日野浅茅が原におくれ居て時そ友無(ともなし)吾が恋ふらくは」
動詞終止形に付いて、その動作がとりたてるほどではないさま、特に意図したものではないさまを表わす。
源氏(1001‐14頃)玉鬘「歩むともなく、とかくつくろひたれど」
羅生門(1915)〈芥川龍之介〉「朱雀大路にふる雨の音を、聞くともなく聞いてゐた」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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