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羅生門 らしょうもん

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

羅生門
らしょうもん

能の曲名。五番目物観世小次郎信光作。ワキ (渡辺綱) がシテ (鬼神) 以上に活躍するのが珍しい劇能。なお御伽草子にも『羅生門』がある。

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羅生門
らしょうもん

日本映画。 1950年大映作品。監督黒沢明。出演三船敏郎京マチ子芥川龍之介短編小説『藪の中』を橋本忍と黒沢が脚色,同一事件への関係者の告白がひとつひとつ食違う多義的な真実を映画化。

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デジタル大辞泉の解説

らしょう‐もん〔ラシヤウ‐〕【羅生門】

羅城門(らじょうもん)
謡曲。五番目物金春を除く各流。観世小次郎信光作。今昔物語などに取材。ワキ方中心の曲で、渡辺綱羅生門にすむ鬼と戦い、鬼の片腕を斬(き)り落とす。
芥川竜之介の小説。大正4年(1915)発表。今昔物語に取材。平安末期、荒れ果てた羅生門に上って寝ようとした下人が、生きるために盗人に早変わりする話を通し、人間のエゴイズムを描く。
黒沢明監督・脚本による映画の題名。昭和25年(1950)公開。芥川竜之介の短編小説「藪の中」とを翻案。同じ殺人事件の当事者たちと目撃者のそれぞれ異なる証言を繰り返し再現し、人間のエゴを描く。出演、三船敏郎、森雅之京マチ子ほか。アカデミー賞名誉賞、ベネチア国際映画祭金獅子賞を受賞するなど、日本映画が海外で評価されるきっかけとなった。

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百科事典マイペディアの解説

羅生門【らしょうもん】

黒澤明監督の映画。1950年作。芥川龍之介《藪の中》を橋本忍〔1917―〕と黒澤が脚色。撮影は溝口健二などの作品を手がけた宮川一夫〔1908-1999〕。平安の乱世を舞台に,武士の死をめぐり妻や盗賊等が食い違った証言をするさまを各々の視点で描く。
→関連項目大映[株]千秋実

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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションの解説

らしょうもん【羅生門】

和歌山の日本酒。純米大吟醸酒「龍寿」はモンドセレクション国際コンクール酒類部門の特別金賞受賞酒。ほかに純米大吟醸酒「鳳寿」、吟醸酒「鳳凰」、大吟醸酒の古酒「悠寿」などがある。原料米は山田錦。蔵元の「田端酒造」は嘉永4年(1851)創業。所在地和歌山市木広町。

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デジタル大辞泉プラスの解説

羅生門

1950年公開の日本映画。英題《Rashomon》。監督・脚本:黒澤明、原作:芥川龍之介、脚本:橋本忍。出演:三船敏郎、森雅之、京マチ子、志村喬、千秋実、上田吉二郎、加東大介ほか。アカデミー賞名誉賞、ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞、栄誉金獅子賞受賞。第1回ブルーリボン賞脚本賞受賞。

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世界大百科事典 第2版の解説

らしょうもん【羅生門】

能の曲名。五番目物。鬼物。観世信光作。シテは羅生門の鬼神。春雨の続くころ,源頼光(ワキヅレ)の館では,渡辺綱(ワキ),平井保昌(ワキヅレ)をはじめ家来一同が集まって酒宴を催していた。その席上で,羅生門に鬼が出るといううわさが話題になり,実否について綱と保昌の言い争いになる。綱は自分で確かめてくると言いきって,席を立って羅生門に向かう。激しい雨の中を羅生門に近づくと,乗っていた馬がおびえだすので,綱は馬を乗り捨てて羅生門の石壇上に上がり,証拠の札を立てて帰ろうとすると,鬼神(シテ)が現れて綱の兜(かぶと)をつかんだ。

らしょうもん【羅生門】

芥川竜之介の短編小説。1915年11月《帝国文学》に掲載。芥川の真の作家的出発を告げる初期の傑作である。平安末期の荒れ果てた羅生門の楼上,職を失った下人は死人の髪を抜きとっている老婆を取り押さえるが,生きるためにはこうするほかはないという老婆の言葉を聞くや,その着物を剝ぎとって闇の中へ消えてゆく。材を《今昔物語集》に取り,下人の心理の推移をみごとに描きとってみせたこの作品の主題をエゴイズムの剔抉に見るか,老婆の語る倫理を超えたニヒリズムに見るか,あるいは下人の示す善への勇気と悪への勇気をともに持った人間存在の矛盾そのものの凝視に見るか,その主題は幾様にも読みとれるが,いずれにせよ人間をつねに複眼的にとらえ,人生の一局面をあざやかに切断して作品化せんとする短編作家芥川のまぎれもない誕生をここに読みとることができよう。

らしょうもん【羅生門】

1950年製作の日本映画。黒沢明監督作品。芥川竜之介の短編小説《藪の中》を基に,《羅生門》からのエピソードも加えて,橋本忍と黒沢が共同で脚本を書いた。平安の乱世の時代,都に近い山科のやぶのなかで起きた殺人をめぐる関係者と目撃者それぞれのくいちがう告白を,それぞれの視点で描き,それをオムニバス映画のように構成するという類のないユニークスタイルで見せて,〈事実〉というものの多面性を浮き上がらせた。 日本では公開当時〈傑作〉とは評価されなかったが,《無防備都市》(1945)や《自転車泥棒》(1949)を日本に輸入したイタリ・フィルム社の代表ジュリアナ・ストラミジョリ女史のすすめで,ジャンコクトーが審査委員長をつとめた51年度ベニス国際映画祭に出品されてグラン・プリを受賞,次いでアメリカでアカデミー最優秀外国語映画賞を受賞して,国際的な注目を浴びた。

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大辞林 第三版の解説

らしょうもん【羅生門】

羅城門らじようもん 」に同じ。
小説。芥川竜之介作。1915年(大正4)「帝国文学」に発表。「今昔物語」に材を得、平安末期の京都を舞台に、極限に追いつめられた人間の心理を描く。
能の一。五番目物。観世小次郎信光作。切能物。渡辺綱が、鬼が出るという噂うわさを聞いて羅生門へ行き、格闘のすえ、鬼の片腕を切り落とすというもの。
羅生門河岸にいた遊女。

出典|三省堂
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世界大百科事典内の羅生門の言及

【能】より

…次にその例を挙げるが,この中には,作者について多少の疑問を残しているものや,後に改作されて現在に伝えられていることの明らかなものも含めてある。 (1)観阿弥 《松風》《通小町(かよいこまち)》《卒都婆小町(そとばこまち)》《自然居士(じねんこじ)》,(2)世阿弥 《老松(おいまつ)》《高砂(たかさご)》《弓八幡(ゆみやわた)》《敦盛》《忠度》《清経》《頼政》《実盛》《井筒》《檜垣(ひがき)》《西行桜》《融(とおる)》《鵺(ぬえ)》《恋重荷(こいのおもに)》《砧(きぬた)》《班女(はんじよ)》《花筐(はながたみ)》,(3)観世元雅 《隅田川》《歌占(うたうら)》《弱法師(よろぼし)》《盛久》,(4)金春禅竹 《芭蕉》《定家(ていか)》《玉葛(たまかずら)》《雨月(うげつ)》,(5)宮増(みやます) 《鞍馬天狗》《夜討曾我》,(6)観世信光 《遊行柳(ゆぎようやなぎ)》,《鐘巻(かねまき)》(《道成寺》の原作),《紅葉狩》《船弁慶》《羅生門》《安宅(あたか)》,(7)金春禅鳳 《嵐山(あらしやま)》《一角仙人》,(8)観世長俊 《大社(おおやしろ)》《正尊(しようぞん)》。
【曲籍】
 一日の公演に演ずる能の数は,南北朝時代までは4~5演目にすぎなかったが,その後増加の道をたどり,室町時代中期から桃山時代にかけては7番から12番ぐらいの例が多く,一日17番という例さえ見られる。…

【ワキ】より

夢幻能(むげんのう)の作劇法では冒頭にワキが登場して,時,所,劇的シチュエーションを設定することから話が始まる例が多く,シテ登場後は,シテの演技の引出し役に徹する。一方,現在能ではシテと互角に対立する役も多く,また《羅生門》などのようにワキが一曲の主役である例もあるが,まれに《小袖曾我》《橋弁慶》などワキの登場しない演目もある。なお,映画,演劇などにおける脇役(バイプレーヤー)とはかならずしも同義語ではない。…

【渡辺綱】より

…同話は《太平記》巻二十三にもみえ,綱が鬼の腕を切る場所が大和国宇陀郡の大森となっている。能の《大江山》,御伽草子《酒呑(しゆてん)童子》には綱が頼光に従って大江山の酒呑童子を退治する話があり,能の《羅生門》には,綱が羅生門で鬼の腕を切る話がある。御伽草子《羅生門》では綱が鬼と最初に出会うのが羅生門,腕を切るのが一条戻橋となっており,物忌中に鬼に腕を奪い返されるのが頼光で,尋ねて来る女性が河内国高安郡の頼光の母と変化している。…

【黒沢明】より

…主として山本嘉次郎(エノケン喜劇や高峰秀子主演の《綴方教室》1938,《馬》1941)の助監督につき,1943年《姿三四郎》で監督になる。独特の精神主義とリアリズムに徹した映画的技術を2本の柱にして,敗戦後の日本の精神的・物質的状況をダイナミックに分析し(《わが青春に悔なし》1946,《素晴らしき日曜日》1947,《酔いどれ天使》1948,《野良犬》1949),《羅生門》(1950)では,芥川竜之介の《藪の中》に基づく独創的な構成と映像で,世界の映画界を驚嘆させた(ベネチア映画祭グラン・プリ,アカデミー外国語映画賞受賞)。以後,世界文学の映像化(ドストエフスキーの《白痴》1951,シェークスピアの《マクベス》の映画化《蜘蛛巣城》1957,ゴーリキーの《どん底》1957),〈黒沢ヒューマニズム〉の名で呼ばれる人間探求(《生きる》1952),アメリカの西部劇や冒険活劇のスケールを日本の時代劇にとり入れたアクションドラマ(《七人の侍》1954,《隠し砦の三悪人》1958),さらに,その暴力描写のリアリズムによって日本のチャンバラ時代劇の歴史を変えるだけでなく,〈マカロニウェスタン〉と呼ばれるイタリア製西部劇を生み出すきっかけとなって西部劇の歴史をも変えることになる〈黒沢時代劇〉(《用心棒》1961,《椿三十郎》1962)等々,意欲的な試みを行って数々の傑作を生んだ。…

【時代劇映画】より

…嵐寛寿郎の《右門捕物帖》《鞍馬天狗》,長谷川一夫の《銭形平次》,片岡千恵蔵の《遠山金四郎》,市川右太衛門の《旗本退屈男》など,その後の人気シリーズが始まったのも,占領下の1949‐50年である。この間,黒沢明監督,三船敏郎主演《羅生門》(1950)がベネチア映画祭でグラン・プリを受賞した。かくして占領終結の52年には,萩原遼監督《赤穂城》が戦後初の〈忠臣蔵〉としてつくられるなど,時代劇は本格的に蘇生(そせい)し,54年には時代劇の製作本数が飛躍的に増大して,以後数年,未曾有の時代劇ブームとなっていく。…

【早坂文雄】より

…第2次大戦後は,清瀬保二,松平頼則らと〈新作曲派協会〉を結成し,民族主義的な交響組曲《ユーカラ》(1955)で注目された。《羅生門》(1950),《雨月物語》(1953)など映画音楽にも大きな功績を残し,また〈汎東洋主義〉の思想と様式は,武満徹らの新しい世代の作曲家に影響を与えた。主著《日本的音楽論》(1942)。…

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