デジタル大辞泉
「トラックレース」の意味・読み・例文・類語
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トラックレース
track race
自転車競技の一つ。自転車競技場内の走路で,タイムや着順を争うレースの総称。 (1) 1人ずつタイムを競うタイムトライアル,(2) 駆け引きのあと,最後の 200mで勝負するスプリント,(3) 日本発祥で,動力つきの自転車が途中まで先導し,その後ゴールに向かって競走するケイリン,(4) スタート地点を異にして互いに追いかけ合う追い抜き競技,(5) 決められた地点を通過するたびに与えられるポイントの合計を競うポイントレース,(6) 2人1組で交代しながらポイントレースを争うマディソン,(7) 1チーム3人のうち2人が1周ずつ先頭に立ったあとチームを離れていき,最後の選手がゴールしたタイムを競うチームスプリント,などがある。これに対しトラックの外で行なわれるものをロードレースと呼ぶ。また自転車競技場はベロドローム,走路はトラック,バンク,ピストともいわれる。トラックの周長はさまざまだが,オリンピック競技大会や世界選手権では 250m以上 400m以内が多い。走路幅は最小 7m。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
知恵蔵
「トラックレース」の解説
トラックレース
競技場内のトラックで行われるレース。トラックのコーナー部分は、スピードに乗っていても曲がれるように、傾斜がついたバンクになっている。海外では1周250mのトラックで競技が行われることが多い。短距離種目としては、男子1km、女子500mを競うタイムトライアル。2〜4人の選手が一斉にスタートし、仕掛けるタイミングを巡り、様々な駆け引きをし、ゴール手前のスプリント合戦で勝負を決めるスプリント。1チーム3人で編成され、1人が1周ずつ先頭を引っ張ってレースを離れ、最後の選手がゴールするタイムを競うチーム・スプリント(旧オリンピック・スプリント)。日本の競輪が国際種目となったケイリンがある。また長距離種目では、ホームストレートとバックストレートから、相対する2人の選手が同時にスタートして、前にいる選手を追い抜くと勝ちになるパーシュートレース(個人追い抜き)。男子は4km、女子は3kmで行われ、追い抜けない場合は完走タイムの優劣で勝者が決まり、次のラウンドに進む。団体追い抜きは、個人追い抜きを4人のチームで行うもの。空気抵抗による減速を避けるため、先頭を次々と交代しながらレースを進める。ポイントレースは男子が40km、女子が16kmを20〜30人で2kmごとに設定されたポイントを争う。マディソンは、ポイントレースを2人1組のチームで行うもの。
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世界大百科事典(旧版)内のトラックレースの言及
【オートバイ競走】より
…競走に使用される車種は,日本で原動機付自転車と呼ばれる50ccのミニバイクから750cc(1000ccのものもある)のモンスターバイクまで種々雑多である。
[歴史]
オートバイ発明の草創期である19世紀末,すでに宣伝の意味を兼ねてフランスなどでロードレース,トラックレースが始められた。しかし,本格的なレースは1904‐06年に行われた国際オートバイ・カップ・レースが最初といわれている。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」