トークンリング(読み)とーくんりんぐ

デジタル大辞泉 「トークンリング」の意味・読み・例文・類語

トークン‐リング(token ring)

米国IBM社が開発した、LAN伝送規格の一。名称通信機器環状に接続することに由来する。IEEE802.5

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「トークンリング」の解説

トークンリング

IEEE802.5で規定されている伝送方式トークンリングは、全体が1つの輪(リング型)になるようにネットワークが接続される。ここへ「フリートークン」という小さなパケットが流され、一方向に受け渡されながらリング内を循環することからトークンリングと呼ばれる。データを送りたいホストステーション)があれば、フリートークンが自分の手元に到着した際にデータとトークンを一緒にしてネットワークへ送り出す。このデータが添付された状態のトークンは「ビジートークン」と呼ばれ、リングを辿って宛先のステーションまで送り届けられる。宛先ステーションではデータを受け取った後、受領済みのビジートークンをリングに沿って送信元まで返す。最後に、送信元ステーションは戻ってきたビジートークンをフリートークンにしてネットワークに戻す。つまり、トークンリングではEthernetのようなコリジョンは発生しない。また、データを送った後にはビジートークンが必ず戻ってくるため、到着確認が確実に行なえるというメリットがある。しかし、フリートークンが回ってこない限り、他のステーションはデータを送れないというデメリットもある。これは、データを送ってからフリートークンを解放することで、他のステーションがデータ送信を行なえる機会を増やした「アーリートークンリリース」方式(IEEE802.5i)によって解決されたが、安価な10BASE-Tが広く普及するのにともなって、トークンリングは廃れていった。

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世界大百科事典(旧版)内のトークンリングの言及

【コンピューターネットワーク】より

… コンピューターや交換機を結ぶ通信回線には,構内のような近距離を結ぶLAN(Local Area Network)と,離れた場所を結ぶWAN(Wide Area Network)とがある。前者の代表的なものとして,イーサネット,トークンリング,FDDI(Fiber Distributed Data Interface)などがある。後者の代表的なものとして,専用線,ISDN(Integrated Services Digital Network:サービス総合ディジタル網),ATM(Asynchronous Transfer Mode:非同期転送モード)網,フレームリレーなどがある。…

※「トークンリング」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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