ドイダルサス(その他表記)Doidalsas

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドイダルサス」の意味・わかりやすい解説

ドイダルサス
Doidalsas

前 250年頃活躍した小アジア北西ビテュニア出身のギリシア彫刻家。ローマ時代の模刻多数残されている。『うずくまるアフロディテ』 (ローマ国立美術館) の作者

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世界大百科事典(旧版)内のドイダルサスの言及

【ギリシア美術】より

…日常的情景を写した《酔える老婆》《眠るサテュロス》,悲劇的な異邦人の最期を写した《死のガリア人》,断末魔の苦痛を表す《ラオコオン》,力強い運動感にあふれる《サモトラケのニケ》,強い明暗効果の中で錯綜した闘争場面を表すペルガモンのゼウス祭壇浮彫《神々と巨人の戦い》などは,ヘレニズム美術の特徴をよく示している。前4世紀に始まるアフロディテの裸体表現は,この時代にとくに愛好され,有名な《ミロのビーナス》をはじめ《メディチのビーナス》《カピトリーノのビーナス》《キュレネのビーナス》などの立像や,前3世紀にドイダルサスDoidalsasが創始した《うずくまるアフロディテ》型の女神像が数多く制作された。しかし,その多くはかつての神性を希薄にし,女神の名のもとに成熟した豊満な女性の肉体を賛美するものに変わっていた。…

※「ドイダルサス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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