改訂新版 世界大百科事典 「ドリュモン」の意味・わかりやすい解説
ドリュモン
Édouard-Adolphe Drumont
生没年:1844-1917
フランスのジャーナリスト,政治家。パリに生まれ,セーヌ県庁につとめたあとジャーナリズムに入った。1886年,19世紀のフランスにおけるユダヤ人の影響を告発する《ユダヤ人のフランス》を刊行して大きな反響を呼び,引き続いて多くの反ユダヤ主義の著作を発表していくつかの決闘事件を引きおこした。92年には反ユダヤ主義の日刊紙《リーブル・パロール》を創刊,激しい反ドレフュスのキャンペーンを行った。98年にはアルジェから立候補して下院に当選,1902年には落選した。09年,アカデミー・フランセーズ入りをマルセル・プレボにはばまれて落胆し,翌10年には《リーブル・パロール》紙を売却して一線から退いた。
執筆者:山極 潔
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報