ナマコ類(読み)ナマコるい(その他表記)Holothuroidea; sea-cucumber

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナマコ類」の意味・わかりやすい解説

ナマコ類
ナマコるい
Holothuroidea; sea-cucumber

棘皮動物門ナマコ綱に属する動物の総称。体は軟らかく,前後に長い円筒形で,背面にはいぼ状の突起があり,腹面には未発達の管足が並ぶ。体の前端に触手の環があり,この中に口が開く。体の後端には肛門が開く。消化管は長く,輪をつくっていて,食道は石灰質環で囲まれている。幼生はアウリクラリア (→アウリクラリア幼生 ) で,これがドリオラリア,メタドリオラリアとなり,さらにペンタクラを経て成体になる。海底に生息し,砂や泥に混っている原生動物ケイ藻類を飲み込んで栄養としている。フジナマコマナマコなどは食用となり,珍味である。世界で約 1000種,日本では 60種以上が知られている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android