ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニッカネン」の意味・わかりやすい解説
ニッカネン
Nykänen, Matti
[没]2019.2.3. ラッペーンランタ
フィンランドのノルディックスキー選手。ジャンプ競技史上最高の選手といわれた。オリンピック冬季競技大会において,ジャンプ選手として初めて同一大会で 3個の金メダルを獲得した。板を左右に広げ体を深く倒し,帆のように風をとらえる独特のフォームで知られた。17歳のとき,ジュニア世界選手権大会とフィンランド選手権大会ラージヒルで優勝。翌年ホルメンコーレン大会で優勝を飾ったあと,1983,1985,1986,1988年のワールドカップを制覇した。1984年のサラエボ・オリンピック冬季競技大会で,初めて 2個のメダルを手にした(ノーマルヒルで銀,ラージヒルでは圧勝で金)。続く 1988年のカルガリー・オリンピック冬季競技大会では,ノーマルヒル,ラージヒル,ジャンプ団体とジャンプ 3種目すべてで金メダルを獲得した。私生活では飲酒や暴行など悪評が絶えなかった。しかし,数々の問題を起こしたにもかかわらず,その輝かしい記録によってフィンランドの国民的英雄となった。
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