暴行(読み)ぼうこう

精選版 日本国語大辞典 「暴行」の意味・読み・例文・類語

ぼう‐こう ‥カウ【暴行】

〘名〙
乱暴行為。不正な所行。
※童子問(1707)上「以為邪説、為暴行」 〔孟子‐滕文公下〕
他人暴力を加えること。
坊っちゃん(1906)〈夏目漱石〉一一「漫(みだ)りに師範生に向って暴行を擅(ほしいまま)にしたりと」
③ 強姦をすること。
ヰタ・セクスアリス(1909)〈森鴎外〉「湯から帰る女の跡を附けて行って、暴行を加へた」
法律で、他人に対し不法に暴力を加えること。刑法上、腕力をふるう場合だけでなく、生理的、心理的に影響を与える有形力の行使は、すべてこれに含まれるとされる。
※刑法(明治四〇年)(1907)二〇八条「暴行を加へたる者人を傷害するに至らざるときは」

ぼう‐ぎょう ‥ギャウ【暴行】

〘名〙 =ぼうこう(暴行)〔布令字弁(1868‐72)〕

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デジタル大辞泉 「暴行」の意味・読み・例文・類語

ぼう‐こう〔‐カウ〕【暴行】

[名](スル)
乱暴な行為。不正な行い。
「其―の寛厳は立君独裁の―に異ならずと雖も」〈福沢文明論之概略
暴力を用いて人身危害を加えること。「暴行を加える」「通行人暴行する」
力ずくで女性を犯すこと。強姦ごうかん
[類語](1)(2愚行愚挙非行乱行醜行暴力狼藉蛮行極道乱暴無法暴状暴挙・腕力沙汰ざた荒くれ粗暴凶暴狂暴猛悪野蛮アウトレージ/(3強姦婦女暴行レイプ輪姦凌辱強淫強制猥褻手込め姦する犯す辱めるけが

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普及版 字通 「暴行」の読み・字形・画数・意味

【暴行】ぼうこう(ばうかう)

暴虐な行為。〔孟子、文公下〕世にして、暴行、(ま)た作(おこ)る。

字通「暴」の項目を見る

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