ニンシヤ平原(読み)ニンシヤへいげん(その他表記)Ningxia pingyuan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニンシヤ平原」の意味・わかりやすい解説

ニンシヤ(寧夏)平原
ニンシヤへいげん
Ningxia pingyuan

中国北部,ニンシヤ (寧夏) ホイ (回) 族自治区の北部にある平野。断層運動による地溝にホワン (黄) 河が土砂を堆積してできた沖積平野。南北約 250km,東西 50km。標高 1100~1200m。西はホーランシャン (賀蘭山) 山脈,東はオルドス (鄂爾多斯) 高原,ホワントー (黄土) 高原にはさまれる。ほぼ中央部を東西に延びる山地によって,北東のインウー (銀呉) 平原と南西のウェイニン (衛寧) 平原に2分される。インウー平原はホーランシャン山脈によって寒気と飛砂から守られた肥沃な農業地域で,秦,漢の時代から灌漑農業が行われ,「塞上の江南」と呼ばれてきた。人民共和国成立後,旧用水路は改修され,ウェイニン平原では防砂林帯の造成が進んだ。多数の大型用水路の建設に加えて,チントン (青銅) 峡にダムが建設され,水稲コムギを主とする農業の発展がめざましい。インチョワン (銀川) 市,シーツォイシャン (石嘴山) 市,ウーチョン (呉忠) 市,チョンウェイ (中衛) 県などが立地し,自治区の主要地域となっている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android