ぬばかり(読み)ヌバカリ

デジタル大辞泉 「ぬばかり」の意味・読み・例文・類語

ぬ‐ばかり

[連語]
《打消しの助動詞「ず」の連体形副助詞「ばかり」》動詞未然形に付く。…ないだけ。…ないほど。
「桜花折りて見しにも変はらぬに散ら―ぞしるしなりける」〈新古今・雑上〉
完了の助動詞「ぬ」の終止形+副助詞「ばかり」》動詞の連用形に付く。今にも…してしまいそうに。…しただけ。
「うへのきぬ片袂たもとの落ち―取りかからせ給ふに」〈大鏡・師尹〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ぬばかり」の意味・読み・例文・類語

ぬ‐ばかり

[1] (打消しの助動詞「ず」の連体形に副助詞「ばかり」が付いたもの。動詞の未然形に付く) …ないだけ。…ないほど。
※新古今(1205)雑上・一四六二「桜花折りて見しにも変はらぬに散らぬばかりぞしるしなりける〈藤原忠家〉」
[2] (完了の助動詞「ぬ」の終止形に副助詞「ばかり」が付いたもの。動詞の連用形に付く) 今にも…してしまいそうに。…しただけ。
※大鏡(12C前)二「うへの衣の片袂落ちぬばかり、取りかからせ給ふに」

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