ネジアヤメ(読み)ねじあやめ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ネジアヤメ」の意味・わかりやすい解説

ネジアヤメ
ねじあやめ / 捩文目
[学] Iris lactea Pall. subsp. chinensis (Fisch.) Kitag.

アヤメ科(APG分類:アヤメ科)の多年草。ノハナショウブ近縁であるが、葉は長さ30~90センチメートル、幅約5ミリメートル、白緑色を帯び、質は堅く、2~3回ねじれる。このためネジアヤメの名がある。5月、芳香のある花を開く。外花被片(がいかひへん)は、広がった部分は倒卵形で垂れ下がり、白地淡紫色の脈とぼかしがある。内花被片は細いへら形で直立する。子房は細長い。蒴果(さくか)は長さ6センチメートルに達する。朝鮮半島、中国の乾燥した草原に生え、日本では観賞用に栽培される。

[清水建美 2019年5月21日]

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世界大百科事典(旧版)内のネジアヤメの言及

【アヤメ】より

…チャショウブI.fulva Ker‐Gawl.(英名copper iris)はアメリカのミシシッピ河畔に産し,花は茶褐色。ネジアヤメI.biglumis Vahlは葉がねじれる特徴があり,カンザキアヤメI.unguicularis Poir.は花期が11~3月である。ヨーロッパ産には,ドイツアヤメI.germanica L.など外花被片にひげ状突起をもつ多くの野生種や,スパニッシュ・アイリスI.xiphium L.のような球根アイリスがある。…

※「ネジアヤメ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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