日本大百科全書(ニッポニカ) 「ネットカフェ」の意味・わかりやすい解説
ネットカフェ
ねっとかふぇ
インターネットに接続されたパソコンが備えられている店舗。インターネットカフェInternet cafeの略で、「ネカフェ」とさらに短縮してよばれることもある。料金はインターネット利用時間制を中心に、店独自のサービスを含めたコース制となっている。ビジネス街、繁華街、学生街、郊外ロードサイドなどさまざまな場所に出店され、その立地や対象利用者に応じて、多様な規模、形態でサービスが提供されている。内部の設備は、パソコンのほかに仮眠が可能なソファや毛布、スリッパ、シャワー、軽食などが用意され、簡易宿泊所としての機能をもつところが多い。また、ほとんどのネットカフェではマンガや雑誌をそろえ、「漫画喫茶」の役割も果たす。近年は、ネット対戦型ゲームをする利用客が多く、各種ゲーム機やゲームソフトの充実も図られている。
比較的低料金であるため、住居をもたない低所得(貧困)層や家出未成年者などの宿泊所として利用されることもあり、また、インターネットの匿名性を利用したネット犯罪の発信元になるなどさまざまな問題点が生じたため、身分証明書の提示など、利用客の本人確認などが厳密になっている。ネットカフェの業界団体である日本複合カフェ協会に加盟する店舗数は、2014年(平成26)4月末時点で1017で、実数はその2倍程度であると見込まれる。
[編集部]