シャワー(読み)しゃわー(英語表記)shower

翻訳|shower

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シャワー」の意味・わかりやすい解説

シャワー
shower

高エネルギーの宇宙線粒子が多数の二次粒子をつくり,これらがシャワー水滴のように放出される現象。宇宙線シャワーともいう。 1929年 D.V.スコベルツィンが宇宙線観測中に霧箱の壁の1点から数個の飛跡が出現するのを発見した。霧箱で観測されるシャワーの多くはカスケードシャワーで,二次粒子は電子と陽電子である。霧箱内に鉛板を入れるとその増殖減衰過程が見られる。核カスケード過程で発生した透過性シャワーも見られ,二次粒子は核子中間子である。原子核乾板で観測されるジェットはジェットシャワーとも呼ばれる。超高エネルギーの一次宇宙線が大気上空で核カスケード過程と電磁カスケード過程で,多数の電子,陽電子,光子,核子,中間子を生じたものは空気シャワーとなって地上に達する。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「シャワー」の意味・わかりやすい解説

シャワー
しゃわー
shower

背よりやや高いところに、細かい穴が沢山ある噴水口があって、コックをひねると適当な温度の湯が出る装置。その噴水口から出る湯のこともいう。日本には洋風生活様式とともにもたらされた装置で、住宅では風呂(ふろ)とともに設けられるのが普通であるが、日本以外の地域では単独で設けられることも多い。

 また、洋式の入浴法では浴槽の中でせっけんを使って体を洗うので、最後に汚れを洗い流すためにシャワーが必要である。そのために浴槽の中でシャワーが使えるように、浴槽の上の壁面にシャワーを取り付けるか、ハンドシャワーを設けるのが普通である。最近は和風浴室でも、洗髪等のためにシャワーを設けることが多くなっている。

平井 聖]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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