精選版 日本国語大辞典 「のたまく」の意味・読み・例文・類語
のたまく
- 〘 名詞 〙 ( 「論語」の訓読「子、のたまわく」から出たもの )
- ① のたまうこと。おっしゃること。
- [初出の実例]「すでに孔子のたまくに、あまりせきやるな浮世はくるま、いのちながけりゃめぐりあふと」(出典:洒落本・新吾左出放題盲牛(1781)居候遺精)
- ② わけのわからないことを、くどくどと言うこと。ごたく。
- [初出の実例]「貸た奴がのたまく云や、横ぞっぽうはりのめすに」(出典:談義本・根無草(1763‐69)後)
- ③ 酔っぱらい。酔漢。
- [初出の実例]「下戸餠に酔ひ、のたまくとなる。酒にゑふたとちがひ、ことの外こしがつよくなる」(出典:黄表紙・従夫以来記(1784))
- ④ 酔っぱらいのように、わけのわからないことを言う者、または、正体のないふぬけ者と、人をののしる語。
- [初出の実例]「息子女郎にかかりてのたまくと成」(出典:談義本・興談浮世袋(1770)三)