化学辞典 第2版 「ハロヒドリン」の解説
ハロヒドリン
ハロヒドリン
halohydrin
ハロゲノヒドリンともいう.分子内にハロゲンとヒドロキシ基をもつ化合物の総称.製法としては,
(1)グリコールに塩酸または臭化水素酸を作用させる,
(2)エチレン系炭化水素に次亜ハロゲン酸HXO(X = Cl,Br,I)を付加させる,
(3)エポキシドにハロゲン化水素酸を作用させる,
(4)ハロヒドリンのハロゲンをヨウ化ナトリウムやフッ化カリウムなどで交換する,
などの方法がある.ハロゲンの種類により,フルオロヒドリン,クロロヒドリン,ブロモヒドリン,ヨードヒドリンなどという.一般に無色の液体で,有機溶媒に可溶.反応性としては,還元するとアルコールを,酸化すると,アルデヒド,ケトン,カルボン酸のハロゲン置換体を与える.希アルカリによってエポキシドを生成するが,さらに反応が進むとグリコールになる.ヒドロキシ基はエステルやエーテルに変化できる.代表例を表に示す.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報