普及版 字通 の解説
7画
[字訓] つめ・わかつ
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 象形
獣爪の形。下に掌(てのひら)の形である田を加えると番となり、掌肉を膰(はん)という。〔説文〕二上に「辨別するなり。獸の指爪の別するに象るなり」とし「讀みて辨の(ごと)くす」という。古文の形は(平)に似ているが、は獣爪の間に肉のある形である。獣爪を以てものを裂くので、分別の意がある。
[訓義]
1. けもののつめ、獣爪、てのひら、ひづめ。
2. わかつ、さく。
[部首]
〔説文〕に番・・悉・釋(釈)を属する。(しん)は審の初文。所に番(膰)を供え、その供牲に損傷が無いことを審らかにする。悉(しつ)は心臓に獣爪が及んでいること。釋は獣屍((えき))が獣爪によって解(とかい)(ときほぐす)されていること。なお卷(巻)の初形もに従っており、(拳)(けん)とは獣掌をいう。
[声系]
は番の初文とみてよく、に獣掌を加えて番となる。その肉は膰。掌の白きものは(は)、その動くさまを播・飜(翻)(はんほん)という。番(ばん)声の字は〔説文〕に二十字に及び、みな・番の声義を承ける。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報