日本大百科全書(ニッポニカ) 「バニニ」の意味・わかりやすい解説 バニニばににGiulio Cesare (Lucilio) Vanini(1585―1619) イタリアの自然主義的哲学者。ナポリで法学を、パドバで神学を修めたのち、イタリア、ドイツ、イギリスを遍歴、イギリスでカトリック信仰を棄(す)てる。その後フランスのリヨン、パリ、トゥールーズを転々とし、1618年逮捕され、6か月にわたる裁判の結果、異端と無神論のかどで、翌1619年火刑台に上った。著作を特徴づけているのは自然研究で、自然自体を神とする新しい宗教を提唱した。[大谷啓治] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例