遍歴(読み)ヘンレキ

デジタル大辞泉 「遍歴」の意味・読み・例文・類語

へん‐れき【遍歴】

[名](スル)
広く各地を巡り歩くこと。「諸国遍歴する」
いろいろな経験を重ねること。「アルバイト遍歴」「男性遍歴
[類語](1巡行巡回巡歴行脚遊行旅行回る巡る経巡る渡り歩く回転旋回回す巡らす一巡り一巡一回り一周半周周回転回流れ歩く流れ渡るうろつく二転三転彷徨ほうこう流浪るろう漂流回歴転転/(2経験体験見聞洗礼苦汁苦杯見聞き耳目追体験場数を踏む

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精選版 日本国語大辞典 「遍歴」の意味・読み・例文・類語

へん‐れき【遍歴・徧歴】

  1. 〘 名詞 〙
  2. あちらこちらと歩きまわること。広く諸国をめぐり歩くこと。周遊
    1. [初出の実例]「瓶錫をたづさへて行脚し、遍歴諸方するに」(出典正法眼蔵(1231‐53)行持上)
    2. 「彼方此方を遍歴(ヘンレキ)し給ふ処に」(出典:太平記(14C後)一八)
    3. [その他の文献]〔南史‐袁昂伝〕
  3. さまざまな経験をすること。

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普及版 字通 「遍歴」の読み・字形・画数・意味

【遍歴】へんれき

歴する。

字通「遍」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の遍歴の言及

【職人】より

…マギステルを長とする石工の組織が修道院の組織を模倣したものといわれるのも,その関係によるとみられる。これらの石工たちは中世都市が成立すると定住するようになるが,それまでは仕事場を求めて各地を遍歴していた。 他方でザンクト・ガレンやエッセンなどの修道院には学校がおかれ,そこでも石工や木彫,絵画,金細工,製本,鐘の鋳造,織物などの技術が授けられていた。…

【中世社会】より


【職人】
 このような平民に対し,みずからの身につけた職能を通じて,天皇家,摂関家,仏神と結びつき,供御人(くごにん),殿下細工寄人(よりうど),神人(じにん)などの称号を与えられて奉仕するかわりに,平民の負担する年貢・公事課役を免除されたほか,交通上の特権などを保証され,その一部は荘園・公領に給免田畠を与えられることもあった職能民を,ここでは職人と規定しておく。
[遍歴する非農業民]
 中世社会には農業以外の生業に主として携わる非農業民(原始・古代以来の海民,山民,芸能民,呪術的宗教者,それに商工民など)が少なからず生活していた。これらの人々のなかには平民として非水田的な年貢を貢納する人々もあったが,その一部を品部(しなべ)・雑戸(ざつこ)として組織していた律令制の解体とともに,それぞれの職能に即して自立した集団をなし,もっぱらみずからの職能に依存しつつ,交易などによって生活する非農業民集団も少なくなかったのである。…

【徒弟制度】より

…徒弟期間を修了すると職人となり,他の親方の下で働き賃金を得た。その際,大陸では各地を遍歴して技術の向上につとめる慣行があったが,イギリスでは遍歴は必ずしも一般的でなかった。職人が親方の資格を得るためには,親方作品masterpieceを作り,ギルド組合員の審査を受けなければならなかった。…

【漂泊民】より

…さすらい人。漂泊・遍歴と定住・定着とは,人間の二つの基本的な生活形態である。それゆえ,漂泊民といい,定住民といっても,それは絶対的なものではなく,漂泊についていえば,居所の定まらぬ漂泊,本拠地を持つ遍歴,本拠地を変更するさいの移動,さらに一時的な旅など,さまざまな形態がありうる。…

※「遍歴」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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