バルデマー4世(英語表記)Valdemar Ⅳ

改訂新版 世界大百科事典 「バルデマー4世」の意味・わかりやすい解説

バルデマー[4世]
Valdemar Ⅳ
生没年:1320-75

デンマーク王。在位1340-75年。バルデマール4世ともいう。1340年に即位するまで,デンマークの政治的混乱によりかなりの期間をドイツで過ごした。即位後弱体化したデンマーク王権の再興を目ざし,1360年までにスリースウィーシュレスウィヒ)を除く全土を支配下に置き,その目的をほぼ達成した。61年のゴトランド島遠征はハンザ同盟との関係を悪化させ,さらに強引な政策はデンマーク貴族やメクレンブルク公との対立を引き起こし,亡命を余儀なくされた。亡命中の70年にストラールスン条約が結ばれ,スコーネの市場開放などハンザ同盟に譲歩を余儀なくされた。72年に帰国,再度王権復興に尽力した。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のバルデマー4世の言及

【デンマーク】より

…クヌットの姉エストリドの子スベン2世Svend II(在位1047‐74)は,その統治期間中に現代のデンマークにつながる内政的秩序を打ち立て,後の王はなんらかの形で彼に血統をさかのぼらせることになる。彼の孫の代で王位をめぐる内戦状態に入り,1157年バルデマー1世が唯一の王となり,内戦を終結させた。バルデマー1世はランスティング(国民集会)の同意を条件に王位世襲の原則を確立した。…

※「バルデマー4世」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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