パンジャーブ語(読み)パンジャーブご

世界の主要言語がわかる事典 「パンジャーブ語」の解説

パンジャーブご【パンジャーブ語】

インドヨーロッパ語族インド語派に属する言語。インド北部とパキスタン中北部にまたがるパンジャーブ地方で話され、インドのパンジャーブ州の公用語。話者数は6100万人。プラークリットを継承して成立しインド北部に広がった言語で、文献は12世紀以来のものがある。15世紀に始まったシク教は、開祖がパンジャーブ語で教えを説き、聖典グルムキー文字を採用。教団はやがて一大勢力に発展した。パンジャーブ地方は1947年のインド・パキスタンの分離独立で二分されたが、シク教徒がヒンドゥー教徒側に帰属したインドのパンジャーブ州では、1966年、ヒンドゥー教徒の多い地域がさらにハリヤーナー州として分離された。パンジャーブ語は多くの方言に分かれるが、文字も、パキスタンではアラビア文字(シャームキー体)、インドではグルムキー文字がおもに使われ、ヒンドゥー教徒はデーバナーガリー文字を使うこともある。◇英語でPunjabi。

出典 講談社世界の主要言語がわかる事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のパンジャーブ語の言及

【インド[国]】より

…農村部から都市部への人口移動はかなり多く,また都市部のなかでは人口10万人以上の大・中都市の膨張が目だっている。 主要な言語として憲法にあげられたのはアッサム語(アッサミー)Assamī,ベンガル語(ベンガリー),グジャラート語(グジャラーティー)Gujarātī,ヒンディー語,カンナダ語Kannada,カシミール語(カシミーリー)Kashmīrī,マラヤーラム語Malayālam,マラーティー語,オリヤー語Oriyā,パンジャーブ語(パンジャービー)Punjābī,サンスクリット語,シンド語(シンディー)Sindhī,タミル語,テルグ語,ウルドゥー語の15であったが,92年の改憲によってこれにコンカン語,マニプル語,ネパール語が加わった。カンナダ,マラヤーラム,タミル,テルグの4語がドラビダ系(ドラビダ語族)に属し,マニプル語はシナ・チベット系に,他はインド・アーリヤ系(インド・ヨーロッパ語族)に属している。…

※「パンジャーブ語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む