ヒュー・マセケラ(読み)ひゅー・ませけら(その他表記)Hugh Ramapolo Masekela

知恵蔵mini 「ヒュー・マセケラ」の解説

ヒュー・マセケラ

ジャズ奏者。1939年生まれ、南アフリカ北東部ウィットバンク出身。53年にトランペットを始め、59年にバンドを結成した。60年にはアパルトヘイト(人種隔離)政策下の南アフリカを逃れて米国に移住。音楽学校などで学び、「アフロ・ジャズ」といわれる独自の楽曲スタイルをつくり上げ、68年に発表したシングル『草原の太陽』は400万枚の売上を記録した。作曲家や歌手としても活動するとともに、反アパルトヘイト運動に参加する。同運動の指導者で、当時、獄中生活を送っていたネルソン・マンデラ元大統領の釈放を求めるキャンペーンソングとして86年に発表した『ブリング・ヒム・バック・ホーム』は世界的な評価を受け、「南アのジャズの父」と呼ばれた。2018年1月23日、ヨハネスブルクの病院で前立腺がんのため78歳で死去

(2018-1-25)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

20世紀西洋人名事典 「ヒュー・マセケラ」の解説

ヒュー マセケラ
Hugh Ramapolo Masekela


1939.4.4 -
ジャズ奏者。
ウィットバンク(南アフリカ)生まれ。
オールドマン・ソウサに師事する。ジャズバンドを結成して、レコーディングを行う。1959年ジョニー・ダンクワースに招かれて渡英し、ロンドンで学んだ後、さらに渡米ハリー・ベラファンテ基金の援助でマンハッタン音楽院で学ぶ。ミリアム・マケバとのコンビで人気を獲得し、’64年自己のバンドを結成して独立、後にマケバと結婚。その後、’80年にアフリカに戻り、ボツワナでマケバとともに活躍。代表作は「トランペット・アフリカン」(Mercury)など。

出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android