ビラフランカ動物群(読み)ビラフランカどうぶつぐん(その他表記)Villafranchian fauna

最新 地学事典 「ビラフランカ動物群」の解説

ビラフランカどうぶつぐん
ビラフランカ動物群

Villafranchian fauna

ヨーロッパの後期鮮新世~前期更新世の哺乳動物群。一般には,温暖な森林に生息した古い型の種類を特徴とする新第三紀型の動物群から,寒冷な草原に適応した新しい型の種類を特徴とする第四紀型の動物群への移行を示す動物群とみなされる。イタリア北西部トリノ近傍のVillafranca d’Astiとその周辺に分布する河成・湖成堆積物から産出した化石群集がこの動物群を代表するもので,この地名が動物群の名称となった。Villafranca d‘Astiのものに加えて,同様の化石群集がヨーロッパ各地で見つかっており,それら全体の詳しい研究から,この動物群は前期・中期・後期の3時期のものに区別される。前期の動物群には,それ以前の時期には見られない第四紀型のウシ科の動物Leptobos属が出現するという特徴があり,中期の動物群にはさらにマンモス属やウマ属が加わり,後期のものではさらに第四紀型でハイエナ科のPachycrocuta属が加わる。前期と中期の動物群の移り変わりの時期が,鮮新世と更新世の境界(約260万年前)にあたる。

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改訂新版 世界大百科事典 「ビラフランカ動物群」の意味・わかりやすい解説

ビラフランカ動物群 (ビラフランカどうぶつぐん)
Villafranchian fauna

ヨーロッパ中・南部から東部(アゾフ海地域まで)の鮮新世後期から更新世前期の地層から産出する陸生化石哺乳動物群の総称。北イタリアのビラフランカ・ド・アスチを模式地とする地層名に由来する。温暖な森林型の第三紀の哺乳類から寒冷で草原型の第四紀のものへの移行過程の動物群であり,これより以前の哺乳動物群とくらべて,古い3趾のヒッパリオンが1趾のウマ(エクウス)により,森林のゾウマストドンが草原のゾウのエレファスの仲間によって交代されるなど動物群の内容に大きな変化が見られる。初期,中期,後期に三分されるが,後期のものが第四紀の始まりを示すとされる。東アフリカのオルドバイ渓谷などでヒト(ホモ属)の化石を産出する地層に含まれる哺乳類化石は,この動物群と同様である。中国北部の泥河湾(ニーホーワン)動物群,北アメリカのブランコ動物群などの化石哺乳動物群も同時期のもので,ビラフランカ動物群と同様にそれ以前のものとくらべて内容的な変化が見られることでは一致している。
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