びらりしゃらり(読み)ビラリシャラリ

デジタル大辞泉 「びらりしゃらり」の意味・読み・例文・類語

びらり‐しゃらり

[副]
あちこち動いて所の定まらないさま。
「同じ所を四、五へんも―と連れてまはりけれども」〈浮・一代女・四〉
なまめいて色っぽいさま。びらしゃら
「―の町風も、帽子にもるる衣の香の」〈浄・傾城酒呑童子

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精選版 日本国語大辞典 「びらりしゃらり」の意味・読み・例文・類語

びらり‐しゃらり

  1. 〘 副詞 〙 ( 「と」を伴って用いることもある )
  2. あちこちと移動するさま、所定めず歩き回るさまを表わす語。〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「なわての風にふかれて〈略〉あちへびらりしゃらり、こちへびらりしゃらりと」(出典:虎明本狂言・吃(室町末‐近世初))
  3. 左右・前後になびいたり、乱れたりするさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「何やらびらりしゃらり花めづらしき雪のふり袖〈策伝〉」(出典:策伝和尚送答控(1631‐35))
  4. はなやかに、なまめいているさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「ひらりしゃらりの春のあけぼの かへる鴈ふる院やうの文字ににて」(出典:俳諧・犬筑波集(1532頃)春)

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