日本大百科全書(ニッポニカ) 「ビーネク」の意味・わかりやすい解説 ビーネクびーねくHorst Bienek(1930―1990) ドイツの小説家、詩人。旧東ドイツで文名を現したが、政治的理由で4年間強制労働に服した。1957年西ドイツに移ってからは出版放送業務に携わり、のち独立。彼の主題は「外的抑圧に屈せぬ内面の自由」であり、囚人としての体験を絡めた長編『独房』(1968)、最良作を含む短編集『夜曲』(1959)がある。自伝的長編にも取り組み、シュレージエンが舞台の『第一のポルカ』(1975)以下の連作がある。最後の詩集は『誰が誰に答える』(1991)。[高辻知義] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例