ファイユーム文化(読み)ファイユームぶんか(その他表記)Fayyūm culture

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ファイユーム文化」の意味・わかりやすい解説

ファイユーム文化
ファイユームぶんか
Fayyūm culture

エジプト最古の新石器文化で,ファイユームA文化ともいう。カイロ南西 80kmにあるカールーン湖の北西斜面で,1924~28年に C.トムソンにより発見された。サイロと炉が発見されているだけで,住居や墓は不明である。小麦大麦亜麻を栽培し,豚,羊,やぎ,牛を飼育していた。石器には磨製,打製の斧,鏃,スクレーパー,槍などがあり,球形棍棒頭,骨製の銛や槍,土器としては赤色の粗製土器が多く使われた。 (→ファイユーム遺跡 )  

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android