…(1)ゲーテ以前の民話によるものにシュポーア作曲のオペラ《ファウスト》(1813)があり,1816年プラハで初演された。(2)ゲーテによるもの (a)ベルリオーズが1846年パリのオペラ・コミック劇場で演奏会形式で上演した劇的伝説《ファウストの劫罰(ごうばつ)》(1846)。ゲーテの作品からいくつかのエピソードを結び合わせたもので,比類ない管弦楽技法で幻想的情景をみごとに描いている。…
…この時期を通じて,彼はメンデルスゾーン,ワーグナー,マイヤベーア,リストらの友情と支援を得たのであった。作品としてはオラトリオ《ファウストの劫罰》(1846),同三部作《キリストの幼時》(1854),《テ・デウム》(1855)などが作曲されている。また,56年にはようやく学士院の会員に選出された。…
※「ファウストの劫罰」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」