フィリピン国軍反乱事件(読み)フィリピンこくぐんはんらんじけん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フィリピン国軍反乱事件」の意味・わかりやすい解説

フィリピン国軍反乱事件
フィリピンこくぐんはんらんじけん

フィリピンで 1989年 12月1日未明に発生した国軍主力のクーデター未遂事件。マルコス政権末期から戒厳令下で肥大化した軍部に対する政府の待遇が悪化,軍部内に不満が高まり,派閥対立を深めていた。このクーデターではアキノ政権から除外されつつあった国軍改革運動 (RAM;Reform the Armed Forces of the Philippines) と旧マルコス派が提携,過去最大規模の反乱となった。アキノ政権発足以来6回目の国軍反乱だったことに加え,米軍の支援によって鎮圧したため,同政権の威信は大きく傷つけられた。 92年に成立したラモス政権は,RAMと和平会談を行うなど対立関係の収束に動いている。

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