最新 地学事典 「フェリエ沸石」の解説
フェリエふっせき
フェリエ沸石
ferrierite
沸石族,フェリエ沸石系列の鉱物群。マグネシウムを含む代表的な沸石と思われていたため,苦土沸石という和名が使われたことがある。現在カリフェリエ沸石(ferrierite-K, K2NaMg(Al5Si31O72)・18H2O),苦土フェリエ沸石(ferrierite-Mg, Mg2K0.5Na0.5(Al7Si29O72)・18H2O),ソーダフェリエ沸石(ferrierite-Na, Na3KMg0.5(Al5 Si31O72)・18H2O),アンモニオフェリエ沸石(ferrierite-NH4, (NH4, Mg0.5)5(Al5Si31O72)・22H2O)が知られている。以下は細分化される前のものの諸性質である。直方晶系,空間群Immm, 格子定数a1.890〜1.945nm, b1.412〜1.428, c0.743〜0.753,単位格子中に1分子含む。無色・帯赤・赤など,透明~半透明,ガラス光沢。(100)が発達した葉片状または{010}・{101}からなる柱状結晶。劈開{100}完全,硬度3.5, 比重2.15。方位X=a, Y=b, Z=c, 2V(+)50°, 屈折率α1.473〜1.489, β1.474〜1.489, γ1.477〜1.492。珪長質火山岩中の空隙やまれに堆積岩中に変質鉱物として産する。最初に発見したW.F.Ferrierにちなむ。
執筆者:青木 義和・中牟田 義博・松原 聰
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

