フタバガキ科(読み)フタバガキか(その他表記)Dipterocarpaceae

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フタバガキ科」の意味・わかりやすい解説

フタバガキ科
フタバガキか
Dipterocarpaceae

双子葉植物の1科で,熱帯産の常緑大高木約 15属 600種を含む。多くは良材となり,有用な樹脂を分泌する。大部分は熱帯アジアに分布,インドやマレーシアの熱帯多雨林の最も主要な構成植物である。おもな属にはサラソウジュ属 Shoreaがあり,これはいわゆるラワン材の大半を占め,なかには高さ 40mに達するものも含めて 40種以上が知られる。このほかラワン材には Parashorea属,Pentacme属などの樹種の材も含まれる。フタバガキ属 Dipterocarpusは約 70種知られ,ラワン材に次ぐ有用材で,また樹脂は灯用およびワニス用に用いる。リュウノウジュ (竜脳樹) Dryobalanops aromaticaはマレーシアに産し,高さ 70mにも達するもので,材はマホガニー代用にされ,その樹脂である竜脳 (ボルネオール ) は香料薬用にする。

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世界大百科事典(旧版)内のフタバガキ科の言及

【フタバガキ(双葉柿)】より

…フタバガキ科フタバガキ属Dipterocarpusの樹木(イラスト)。インド,スリランカからフィリピンにいたる東南アジアに約75種あり,ボルネオ,スマトラ,マレー半島およびミンダナオの熱帯降雨林に多い。…

※「フタバガキ科」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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