フダーイ・ナーマ(英語表記)Khudāy-nāma

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フダーイ・ナーマ」の意味・わかりやすい解説

フダーイ・ナーマ
Khudāy-nāma

イラン,ササン朝末期に中世ペルシア語 (パフラビー語) によって書かれたイラン史。パフラビー語形でハターイ・ナーマク。のちの『シャー・ナーメ』と同じく「王書」の意。アフラ・マズダによる世界創成から神話伝説的な諸王朝を経てホスロー2世 (在位 591~628) の治世まで記す。8世紀なかばのイブヌル・ムカッファーのアラビア語訳を通じてイスラム期にも広く利用されたが,この訳本も原本とともに散逸した。フィルダウシーの『シャー・ナーメ』はこの書に大きく依存している。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

世界の電気自動車市場

米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...

世界の電気自動車市場の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android