翻訳|briar
ツツジ科(APG分類:ツツジ科)の常緑低木または小高木。英名ツリー・ヒースtree heath、和名はエイジュ(栄樹)という。高さ1~6メートル、若枝は長い毛茸(もうじ)を密生する。葉は普通3枚が輪生し、狭線形で長さ3~6ミリメートル、毛はない。3~7月、四角錐(すい)状の大きな円錐花序をつくり、白色で淡桃色を帯びた、香りのある小花を多数開く。花冠は卵状鐘形で長さ3~4ミリメートル。南ヨーロッパ、カフカス、北アフリカ原産。日本には1928年(昭和3)に渡来した。観賞用に温室で栽培する。繁殖は挿木による。品種のアルピナは低木で、直立する。南フランス、イタリアに産する大きな老木の根元を使ってつくるたばこパイプは、良質で有名。
[小林義雄 2021年5月21日]
…枝や葉の伸びる時期は十分,水や肥料をやって生長させ,夏以後は水をひかえて花芽をつけさせる。また地中海沿岸のE.arborea L.(英名brier)の根からはブライアー・パイプが作られる。 ヨーロッパ原産のハイデソウ一名ギョリュウモドキCalluna vulgaris (L.) Hull.(英名heather)はエリカの1種として栽培されるが,エリカ属ではない。…
…【大井 邦明】
[ヨーロッパ]
はやくから粘土を素材としたクレー・パイプclay pipeが使われていた。このクレー・パイプは,ブライアー・パイプbrier pipeが登場する19世紀まで,ヨーロッパの代表的な喫煙具であった。もともとは新大陸の現住民の間で用いられていたパイプをまねてつくったといわれているが,16世紀の終りごろイギリスで製造が始まり,喫煙の流行とともにオランダなど各国で盛んにつくられるようになった。…
※「ブライアー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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