最新 地学事典 「プリミティブ方程式系」の解説
プリミティブほうていしきけい
プリミティブ方程式系
primitive equations
大気力学において基礎方程式系に唯一静力学平衡を仮定した方程式系のこと。鉛直方向の運動方程式が静力学の式に置き換わる。気圧座標系を用いると連続の式が非圧縮性流体と同型の診断方程式となるため,方程式の解から音波が除去される。準地衡風方程式系ではさらに非発散の仮定で重力波が除去され,大きなタイムステップで安定した時間積分が可能になり数値予報が実用化した。その後,発散を含むより精度の高い原始モデルに戻るという意味でプリミティブ方程式系と呼ばれるようになった。近年,より精度の高い非静力学モデルが実用化されている。
執筆者:田中 博
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

