プロポフォール

共同通信ニュース用語解説 「プロポフォール」の解説

プロポフォール

手術時の全身麻酔や術後管理に使われる鎮静剤で、1995年に国内で製造販売が承認された。即効性があり、投与をやめるとすぐに目が覚める特長があるとされる。添付文書では、死亡例もあることから、集中治療室(ICU)で人工呼吸器を付けた子どもへの投与を「禁忌」とした。また子どもに限らず、使用中は、熟練した医師患者の全身状態を観察し、対応を怠らないよう注意喚起している。投与中にまれに起きる循環不全などの重い副作用は「プロポフォール注入症候群」と呼ばれる。

更新日:

出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報

知恵蔵mini 「プロポフォール」の解説

プロポフォール

鎮静作用のある化学物質。1965年にイギリスで発明された。日本では2001年から使用され、12年現在100カ国以上で用いられている。おもに手術時の全身麻酔に使用される強力な麻酔薬であり、適量投与すると速やかに無意識状態に陥る。睡眠導入剤睡眠剤ではないが、入眠のために違法に用いられることもある。またプロポフォールを少量摂取した場合、恍惚的な快感を得たり意識混迷状態となったりすることから、麻薬のように違法に使用される問題も起こっている。09年には、マイケル・ジャクソンがプロポフォールの過剰投与による急性中毒で死亡した。13年2月には、韓国の著名芸能人数人が「プロポフォール」不正使用疑惑により検察聴取を受けた。

(2013-2-15)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android