ヘジュ市(読み)ヘジュ(その他表記)Haeju

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘジュ市」の意味・わかりやすい解説

ヘジュ(海州)〔市〕
ヘジュ
Haeju

北朝鮮,ファンヘナム (黄海南) 道の南部にある港湾都市。道庁所在地。カンファ (江華) 湾の北岸に細長く入込んだヘジュ湾の湾奥にあり,北朝鮮の西岸では唯一の不凍港を擁する。早くから港町として開け,特に対中国貿易では中心的役割を果した。高麗で安西都護府となり,李氏朝鮮では海州で黄海道の観察使営がおかれていた。工業は独立後急速に発達し,セメント,金属精錬,化学などが盛んである。古くから陶磁器の産地として知られ,墨,硯も特産品である。貿易港であるとともに,ヨンベク (延白) 平野,チェリョン (載寧) 平野を後背地に農産物の集散でにぎわう。湾口沖のテヨンピョン (大延坪) 島付近は好漁場で,漁港としても重要。一帯は海岸保養地である。古都として名所旧跡も多く,ヘジュ九層塔,石氷庫,芙蓉堂などが有名。ピョンブ (平釜) 鉄道から支線が通じている。人口 19万 5000 (1987推計) 。

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