ヘニル(その他表記)Hœnir

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘニル」の意味・わかりやすい解説

ヘニル
Hœnir

北欧神話の神。太古オーディンおよびロズルとともに海岸で見つけた2本の流木から最初の人間の男女をつくり,男をアスク (トネリコ) ,女をエンブラと名づけた。このとき,オーディンは彼らに息を,ヘニルは心を,ロズルは生命の暖かさを与えたという。アサ神族バナ神族の間に,戦いのあとで和睦が成立すると,ヘニルはミミルとともにバナのすみかバナヘイムに行って住むことになり,バナたちは彼の美しさに満足して自分たちの王とした。しかしヘニルは,何事についても賢いミミルと相談して,自分で決定することがなかったので,その無能ぶりに立腹したバナ神たちは,ミミルの首を切り,アサ神たちのところに送り返したという。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む