デジタル大辞泉
「へん」の意味・読み・例文・類語
へん
[感]相手を見下したり、勝ち誇ったりする気持ちで発する声。「へん、どうだ、まいったか」
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
へん
〘助動〙 (「する」の打消「
せん」の変化したもの。活用は、「◯・◯・へん・へん・◯・◯」) 打消の意を表わす。
動詞の連用形に
助詞「は」を伴ったものの変化した形に付く。
(イ) ア段に変化したものに付く。「行かへん」「有らへん」など。
(ロ) エ段に変化したものに付く。「行けへん」「有れへん」「為(せえ)へん」「来(けえ)へん」など。
※鱧の皮(1914)〈上司小剣〉二「一つぐらゐ殖やしたかて、何んでもあれへん」
(ハ) イ段の
長音に変化したものに付く。「着
(きい)へん」「来
(きい)へん」「見
(みい)へん」など。
[語誌](1)(イ)は「行きはせぬ(ん)」「行きゃせん」から「行きゃへん」になり、明治時代に「行かへん」になった。(ロ) の「行けへん」は、それが、さらに変化したもの。(イ) は京都に多く、(ロ)は大阪に多い。
(2)「せえへん」「けえへん」および(ハ)は、一音節の動詞の
語尾が「は」と融合して長音化したもの。
へん
① 相手をあなどったり、不愉快に思ったりした時に発する語。
※
滑稽本・
浮世風呂(1809‐13)二「なアんのかのと、ヘン、よくいふもんさ」
② 誇り見せびらかすときに発する語。「へん、いいだろう」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報