バイヨンヌ(Bayonne)▼フランス南西部の河港都市。ローマ時代にはすでに重要な港として知られ、中世の時代には一時イングランドに領有されたものの、一四五一年にフランスが奪回した。一六~一七世紀には刃物類と武器の製造地として知られ、「ベイオネット(銃剣)」もこの地で発明された。本来「bayonet」は平らな短剣を意味したが、一八世紀になるとマスケット銃やライフル銃の先端に取り付けることができる鋼鉄製の剣を意味するようになった。また、銃剣武装兵の兵力の単位としても使われる。例えば第二次大戦時、ムッソリーニは「八〇〇万の兵力(eight million bayonets)がイタリアを守っている」と、しばしば豪語した。