バイヨンヌ(読み)ばいよんぬ(英語表記)Bayonne

日本大百科全書(ニッポニカ) 「バイヨンヌ」の意味・わかりやすい解説

バイヨンヌ
ばいよんぬ
Bayonne

フランス南西部、ピレネーザトランティク県の都市。ビスケー湾アドゥール川河口から上流約7キロメートル、ニーブ川が合流する地点に位置する。人口4万0078(1999)。スペイン国境まで32キロメートルと近く、バスク地方の中心都市。道路、鉄道の交点で、河港もある交通の要地。ビスケー湾に臨む海浜保養地ビアリッツに近く、同市を含む周辺諸都市とともに人口17万8965(1999)の都市圏を形成する。ワイン、ブランデー、ハムの産地として知られるが、金属、化学、航空機、皮革木材などの工業も発達する。港から硫黄(いおう)、トウモロコシなどを輸出し、リン酸塩、鉄などを輸入する。古代ローマの主要港で、町の中心部は市壁に囲まれ、17世紀の軍事技術者ボーバン設計の城壁、13~16世紀のサント・マリー大聖堂(司教座)、新旧二つの城などがある。1199~1451年の間はイギリス領であった。バスク博物館がある。

[青木伸好]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バイヨンヌ」の意味・わかりやすい解説

バイヨンヌ
Bayonne

フランス南西部,スペイン国境に近いピレネーザトランティク県の都市。ニーブ川とアドゥール川の合流点に位置する。ガロ・ローマ時代から港町として栄えたが,19世紀には石炭鉄鉱石輸入港として発展し,現在は付近のラックで産する天然ガスによる工業が盛ん。マグロの水揚げ港としても知られる。 1199~1451年イギリス領。ニーブ川左岸は 17世紀ボーバン設計の城壁に囲まれ,グランバイヨンヌと呼ばれ,旧城 (13~16世紀) や聖マリー大聖堂があり,対岸のプティバイヨンヌには新城,バスク博物館などがある。人口4万 1846 (1990) 。

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