最新 地学事典 「ベッカーの理論」の解説
ベッカーのりろん
ベッカーの理論
Becker’s theory
物体が破壊や流動を生ずるときの歪み条件を与える理論の一つで,G.F.Becker(1893)が提唱。この理論によれば,剪断破壊の生ずる面は歪み楕円体の2方向の円形断面と一致することになる。構造岩石学の分野で長く用いられてきたが,破壊の応力条件からみると,剪断破壊面は最大圧縮応力軸と45°より小さい角度をなす方向に生じているのに対し,歪み楕円体の円形断面は常に最大圧縮応力軸と45°より大きい角度をなすことになり,事実と一致しないので現在はあまり用いられない。
執筆者:植村 武
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

