べらつく(読み)ベラツク

精選版 日本国語大辞典 「べらつく」の意味・読み・例文・類語

べら‐つ・く

  1. 〘 自動詞 カ行四段活用 〙 ( 「つく」は接尾語 )
  2. 軽々しくよくしゃべる。べらべらしゃべる。ぺらつく。
    1. [初出の実例]「何へらついてゐめさる」(出典:浄瑠璃・猿丸太夫鹿巻毫(1736)二)
  3. ぶらぶらと揺れ動く。
    1. [初出の実例]「からすきの、牛と思ふな牛の尾もべらつきゃおそい」(出典:浄瑠璃・日本振袖始(1718)三)
  4. 布などが薄くて弱々しい感じである。安っぽい感じである。ぺらつく。
    1. [初出の実例]「糸織なんぞはべら付くし、鱅(このしろ)の背中ア見たへで往(いか)ねへ」(出典落語・欲しい物覚帳(1896)〈四代目橘家円喬〉)
  5. 悠長で動作が遅い。のろのろする。だらだらする。
    1. [初出の実例]「惜まれて山のあなたにべらつけよ人まつ宵のかこつけの月 〈略〉狂歌のべらつくとは、物をはきはきともせずだらりとするの俗言にて、へらへらともいひ」(出典:狂歌・雅筵酔狂集(1731)恋)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android