最新 地学事典 「ベルヘルビー斑糲岩体」の解説
ベルヘルビーはんれいがんたい
ベルヘルビー斑糲岩体
Belhelvie Gabbro Intrusion
スコットランド北東部グランピアン高地のオルドビス紀斑れい岩体群の一つ。ダルラディアン変成帯の角閃岩相変成岩中に10数個の岩体があり,中央部のインシュInsch岩体(45×8km)が最大で,ベルヘルビー(10×2km)は岩体群南東端の南北に伸びる小岩体。岩体内では西から東へ,ダナイト,斜長石ウェルライト(直方輝石を含むかんらん岩や輝石岩を伴う),トロクトライト,ノーライト,かんらん石斑れい岩が分布。トロクトライトとノーライトは層状構造が顕著。かんらん石の組成は岩体のどの部分でもほぼ一定(Fo76)で,マグマ中の鉱物の重力による集積作用で形成されたと考えられる。かんらん石モンゾニ岩,閃長岩,鉄斑れい岩などの分化岩はベルヘルビーにはなくインシュ岩体にある。この岩体群は広域変成作用を受け,ベルヘルビーの東端部はウラライト化し,有色鉱物が全て角閃石に変わる。かんらん石→斜長石の晶出順序はラムやドゥルースなどと共通するが,かんらん石→直方輝石の晶出順序を示すブッシュフェルトやスティルウォーターなどの巨大層状貫入岩体とは異なる。
執筆者:田崎 耕市・石渡 明
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

