ベーンポンプ(英語表記)vane pump

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベーンポンプ」の意味・わかりやすい解説

ベーンポンプ
vane pump

回転子内にケーシングに内接するベーン (羽根) をもち,ベーン間に吸込んだ液体を吸込み側から吐出し側に送り出す形式のポンプ。ベーンはロータの外周上半径方向に等間隔につけられた溝の中で自由に動く平らな長方形であり,ロータはこれを囲むケーシングとある偏心量をもって取付けられる。ベーンはロータの回転による遠心力によってケーシングに押しつけられて回転するので,ベーン間の空間は回転につれて容積を変化する。またベーンは吐出し圧力によって押上げられて常に接触しているので,摩耗してもポンプ作用が行える点に長所がある。普通,70 kgf/cm2 以下で使用されるが,140~175 kgf/cm2 のものも製作されている。構造上多くの機種があり,スイングベーンポンプ,ローラポンプ,スリッパポンプなどもその変形である。

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