改訂新版 世界大百科事典 の解説
ペレヤスラフ・フメリニツキー
Pereyaslav-Khmel'nitskii
ウクライナのキエフ州の都市。1943年まではペレヤスラフPereyaslavないしペレヤスラブリPereyaslavl'とよばれた。人口3万0200(1991)。907年のビザンティン・ロシア条約に初めてその名が現れる。992年この地に要塞が建てられ,キエフ大公国の南方国境を守る重要な拠点となった。11世紀後半からペレヤスラフ公国の首都となるが,1239年モンゴル軍によって破壊された。16世紀後半からウクライナ・コサックの中心地の一つとなった。17世紀中葉にはフメリニツキーのウクライナ解放闘争の一拠点となり,1654年にはウクライナのロシアとの合体を決める〈ペレヤスラフ会議〉が召集された。18~19世紀は手工業・商業中心地として発展。第1次世界大戦,十月革命後の内戦,第2次世界大戦時には外国軍,白衛軍により占領された。現在はウクライナの一大農産品集散地となっている。
執筆者:栗生沢 猛夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報