ホトクロミック

化学辞典 第2版 「ホトクロミック」の解説

ホトクロミック
ホトクロミック
photochromics

ホトクロミズムを示す材料をいう.有機物材料としては,トリフェニルメタン系色素ロイコニトリル,スピロピラン類,アニル類,芳香族ニトロ化合物,芳香族ケトン類,チオインジゴ染料を各種高分子マトリックス中に溶解,または分散させて用いる.あるいは,これらホトクロミック材料を真空蒸着,または融解して平滑薄膜で用いる.無機物材料としては,ガラスマトリックス中にハロゲン化銀微結晶を分散したもの,金属不純物をドープしたチタン酸ストロンチウム,チタン酸カルシウム結晶,ソーダライトなどがある.サングラス,ガラスカーテンなどの光量制御用材料,印刷用写真版作製過程で繰り返して使用可能な感光材料として用いられるほか,光信号のメモリー材料,ディスプレイ材料,玩(がん)具などに用いられる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android