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真空蒸着 しんくうじょうちゃくvacuum plating; vacuum evaporation coating

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

真空蒸着
しんくうじょうちゃく
vacuum plating; vacuum evaporation coating

物体の表面を基板として他の物質の薄膜を付着させたり,基板から離して薄膜を得る方法の1つ。この薄膜を蒸着膜という。真空容器内に基板を支え,付着させる物質の少量を加熱蒸発させて,基板に薄膜をつくる。薄膜の一様さ,付着の強さ,薄膜の種々の性質は表面の清浄度や温度,真空度,蒸着速度などにより左右される。ガラスやプラスチック製品の表面被膜生成,高電気抵抗,半導体,磁性体の薄膜生成など用途は広い。ガラスを基板とすると多結晶薄膜ができるが,イオン結晶,雲母などの単結晶を基板とするとエピタクシーによって単結晶薄膜ができる。また蒸着条件によっては金属の非晶質が得られる。

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デジタル大辞泉の解説

しんくう‐じょうちゃく【真空蒸着】

蒸着

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百科事典マイペディアの解説

真空蒸着【しんくうじょうちゃく】

金属または化合物を真空中で加熱蒸発させ,物の表面に凝着,薄い被膜を形成させる方法。被覆される物も金属・非金属を問わない。の反射面,プラスチック製品の装飾にアルミニウムが蒸着され,光学レンズの反射防止被膜としてはフッ化マグネシウムなどの蒸着が行われるなど,応用が広い。
→関連項目コーティング(レンズ)真空冶金薄膜めっき(鍍金)

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世界大百科事典 第2版の解説

しんくうじょうちゃく【真空蒸着 vacuum deposition】

高真空中で金属や化合物などを蒸発させ,被処理材の表面にそれらを析出させて薄い皮膜を形成させる表面処理法。高温に保たれた蒸発源と低い温度に保たれた被処理材の表面との間の飽和蒸気圧の差を利用する。古くから蒸発源の加熱には抵抗加熱が用いられ,レンズの反射防止,光の透過率上昇のためのコーティングとしてMgF2,TiO,TiO2,CeO2などの蒸着や反射鏡のAl蒸着が工業的に行われていた。その後,電子ビームを利用して蒸発源を加熱する方法が発達し,大量生産システムにこの真空蒸着法が利用されるようになった。

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大辞林 第三版の解説

しんくうじょうちゃく【真空蒸着】

真空中で金属や化合物などを加熱蒸発させ、その蒸気を物体表面に薄膜状につけること。レンズのコーティング、電子部品や半導体、集積回路、光学部品の反射膜など数ナノメートルから数マイクロメートルの膜の形成に利用する。

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世界大百科事典内の真空蒸着の言及

【薄膜】より

… 非平衡過程による薄膜製造法にはいくつかの重要な方法がある。もっとも普及している方法は真空蒸着である。これは真空槽中で固体の薄膜材料を蒸発源に入れて加熱,蒸発させ,蒸発源よりはるかに低温の基板上に材料の物質を凝縮させる方法である。…

※「真空蒸着」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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