溶解(読み)ようかい(英語表記)dissolution

翻訳|dissolution

日本大百科全書(ニッポニカ)「溶解」の解説

溶解
ようかい
dissolution

気体液体固体である物質溶質)が、ほかの体や固体と混合して均一な相の混合物、すなわち溶体solutionをつくること。液体の溶体は溶液というが、固体ならば固溶体という名でよぶ。通常、気体どうしの混合は溶解とはいわない。固体を加熱して液体とする「融解」とは別のことである。

[山崎 昶]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア「溶解」の解説

溶解【ようかい】

気体,液体,固体の物質(溶質)が他の液体や固体の物質(溶媒)に混合し均一なを形成する現象。普通,物質が液体に溶けて溶液をつくることをさす。気体の溶解は吸収ともいわれる。溶解は,溶質と溶媒が単独に存在するよりも溶液として存在したほうが系全体の自由エネルギーが減少し安定になる場合に起こる。→溶解熱

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

デジタル大辞泉「溶解」の解説

よう‐かい【溶解】

[名](スル)溶けること。また、溶かすこと。特に、気体・液体・固体が他の液体あるいは固体と混合して均一な状態となる現象。ふつうは、各種物質が液体に溶けて溶液となることをいう。「食塩は水に溶解する」
「善も悪も、美も醜も、笑いも涙も、すべての物を―して」〈谷崎・魔術師〉

よう‐かい【溶解/×熔解/×鎔解】

[名](スル)金属に火熱を加えてとかすこと。金属が火熱でとけること。「を―する」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典「溶解」の解説

よう‐かい【溶解】

〘名〙
① 溶けること。溶かすこと。
※舎密開宗(1837‐47)内「按に溶解は凝体の凝聚力衰て流体と共に流動するを謂ふ」
② 特に、物質が液体に溶け込んで、均一な液体、すなわち溶液になること。
※七新薬(1862)一「沃顛は〈略〉水に溶し難し、但酒精には能く溶解す」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

化学辞典 第2版「溶解」の解説

溶解
ヨウカイ
dissolution

気,液,または固体が液体に混合されたとき,均一の液相を形成する現象をいう.[別用語参照]融解

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

岩石学辞典「溶解」の解説

溶解

物質が化学的に溶媒に溶解して均一混合物(溶液)となる現象[長倉ほか : 1998].

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

世界大百科事典 第2版「溶解」の解説

ようかい【溶解】


[化学における溶解dissolution]
 気体,液体,固体が溶媒に溶けて均一な混合物である溶液となる現象を溶解という。たとえば空気が水に溶け,アルコールが水に溶け,食塩が水に溶けるなどが溶解の実例である。溶解の結果として生じた溶液にはイオン性のもの(電解質溶液)と非イオン性のものとがある。イオン性の溶液中では溶解した溶質は陽イオンと陰イオンとに解離している。たとえば塩化ナトリウムが水に溶けるとナトリウムイオンNaと塩化物イオンClとになる。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

世界大百科事典内の溶解の言及

【膨潤】より

…物質が溶媒を吸収してふくらむ現象で,高分子物質の溶解の際にみられることがある。高分子物質は,固体状態ではそれを構成している高分子鎖の間の相互作用が強いが,これを溶媒中に浸すとその高分子鎖の間に溶媒分子が入り込んでゲル状にふくれあがる。…

※「溶解」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

羂索

《「羂」はわなの意で、もと、鳥獣をとらえるわなのこと》5色の糸をより合わせ、一端に環、他端に独鈷杵(とっこしょ)の半形をつけた縄状のもの。衆生救済の象徴とされ、不動明王・千手観音・不空羂索観音などがこ...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android