よう‐かい【溶解】
〘名〙
① 溶けること。溶かすこと。
※
舎密開宗(1837‐47)内「按に溶解は凝体の凝聚力衰て
流体と共に流動するを謂ふ」
② 特に、
物質が
液体に溶け込んで、均一な液体、すなわち
溶液になること。
※七新薬(1862)一「沃顛は〈略〉水に溶し難し、但酒精には能く溶解す」
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デジタル大辞泉
「溶解」の意味・読み・例文・類語
よう‐かい【溶解/×熔解/×鎔解】
[名](スル)金属に火熱を加えてとかすこと。金属が火熱でとけること。「鉄を―する」
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溶解【ようかい】
気体,液体,固体の物質(溶質)が他の液体や固体の物質(溶媒)に混合し均一な相を形成する現象。普通,物質が液体に溶けて溶液をつくることをさす。気体の溶解は吸収ともいわれる。溶解は,溶質と溶媒が単独に存在するよりも溶液として存在したほうが系全体の自由エネルギーが減少し安定になる場合に起こる。→溶解熱
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溶解
ようかい
dissolution
気体、液体、固体である物質(溶質)が、ほかの液体や固体と混合して均一な相の混合物、すなわち溶体solutionをつくること。液体の溶体は溶液というが、固体ならば固溶体という名でよぶ。通常、気体どうしの混合は溶解とはいわない。固体を加熱して液体とする「融解」とは別のことである。
[山崎 昶]
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ようかい【溶解】
[化学における溶解dissolution]
気体,液体,固体が溶媒に溶けて均一な混合物である溶液となる現象を溶解という。たとえば空気が水に溶け,アルコールが水に溶け,食塩が水に溶けるなどが溶解の実例である。溶解の結果として生じた溶液にはイオン性のもの(電解質溶液)と非イオン性のものとがある。イオン性の溶液中では溶解した溶質は陽イオンと陰イオンとに解離している。たとえば塩化ナトリウムが水に溶けるとナトリウムイオンNa+と塩化物イオンCl-とになる。
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溶解
ヨウカイ
dissolution
気,液,または固体が液体に混合されたとき,均一の液相を形成する現象をいう.[別用語参照]融解
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
普及版 字通
「溶解」の読み・字形・画数・意味
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溶解
物質が化学的に溶媒に溶解して均一混合物(溶液)となる現象[長倉ほか : 1998].
出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報
溶解
液体に固体,液体,気体などが分子の水準まで均一に分散している状態にすること.
出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報
世界大百科事典内の溶解の言及
【膨潤】より
…物質が溶媒を吸収してふくらむ現象で,高分子物質の溶解の際にみられることがある。高分子物質は,固体状態ではそれを構成している高分子鎖の間の相互作用が強いが,これを溶媒中に浸すとその高分子鎖の間に溶媒分子が入り込んでゲル状にふくれあがる。…
※「溶解」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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