ボルマン吸収(英語表記)Borrmann absorption

法則の辞典 「ボルマン吸収」の解説

ボルマン吸収【Borrmann absorption】

きわめて欠陥の少ない単結晶にX線を照射してブラッグ反射を起こさせるとき,多重散乱の結果として結晶内には二種類のブロッホ波透過波とブラッグ反射波)が生じる.両者干渉の結果として,定在波が形成されるが,その強度は反射格子面に平行な極大と極小をもつ.このブロッホ波の一方原子の位置に振幅の極大をもつから正常値の約2倍となるが,もう一方のブロッホ波は逆に原子の位置で極小となり,吸収係数は正常値の1/10以下となる.この現象をボルマン吸収という.

出典 朝倉書店法則の辞典について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android