ボロノイ図(読み)ボロノイズ

デジタル大辞泉 「ボロノイ図」の意味・読み・例文・類語

ボロノイ‐ず〔‐ヅ〕【ボロノイ図】

複数の点が散在する面や空間を、近接する点どうしを結ぶ線分の垂直二等分線(空間の場合は垂直二等分面)で分割してできる図や構造。二次元の場合、複数の多角形ボロノイ領域)で埋め尽くされる。三次元の場合、複数の多面体ボロノイ多面体)で埋め尽くされ、石鹸の泡のような構造となる。それぞれの境界ボロノイ境界、このような分割をボロノイ分割と呼ぶ。ロシアの数学者ゲオルギー‐ボロノイにちなむ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のボロノイ図の言及

【アルゴリズム】より

…幾何学的な問題について〈アルゴリズムの能率〉という視点を取り入れた〈計算幾何学〉という分野も生まれている。たとえば砂漠の中を旅行中にオアシスの位置を示す地図があり自分の位置がわかっているとき〈最も近いオアシスはどこか〉という問題については,あらかじめ〈ボロノイVoronoi図〉と呼ばれる地図を作っておくとよいこと,ボロノイ図はほかの問題にも応用が広いことなどがわかっている。能率の評価にあたっては,特定の基本操作(たとえば算術演算,大小の比較判定,チューリング機械の基本ステップなど)に注目して,その実行回数を数えることがある。…

※「ボロノイ図」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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