石鹸(読み)せっけん(英語表記)soap

翻訳|soap

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

石鹸
せっけん
soap

化学的には高級脂肪酸アルカリ金属塩をいう。広義には脂肪酸,樹脂酸,ナフテン酸の金属塩を含める。アルカリ石は界面活性物質で,水の表面張力を低下させて安定な泡をつくり,洗浄剤として利用される。水溶液中では解離して,長鎖アルキル基をもつ脂肪酸陰イオンを生じ,臨界ミセル濃度以上では脂肪酸陰イオンが会合してミセルとなり,コロイド溶液が形成される。溶液は普通は弱アルカリ性であるが,酸性にすると脂肪酸が遊離,沈殿する。また2価,3価の金属イオンを加えると,水に溶けにくい塩,すなわち金属石鹸が沈殿する。後者の現象は硬水中で石鹸が泡立たない原因になる。適当な動植物油脂やその硬化油水酸化ナトリウムを加えて加熱,鹸化し,生じた石鹸とグリセリンの混合物を塩析すると石鹸素地が溶液から分離する。得られた石鹸素地に色素,香料を加えて練り,成形したものが固形石鹸である。この石鹸素地を水を含んだまま適当な無水塩,たとえば無水炭酸ナトリウムを加えて脱水,固化し,そのまま乾燥,粉末化したものが粉石鹸である。

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デジタル大辞泉の解説

サボン(〈フランス〉savon)

シャボン」に同じ。
[補説]「石鹸」とも書く。

せっ‐けん〔セキ‐〕【石×鹸】

洗剤の一種で、ふつう、ステアリン酸パルミチン酸など高級脂肪酸ナトリウム塩またはカリウム塩。動植物の油脂を苛性(かせい)アルカリで鹸化するか、脂肪酸をアルカリで中和して作る。水溶液は水の表面張力を低下させ、起泡・乳化力をもち洗浄作用を示す。広くは金属石鹸なども含めていい、脂肪酸・樹脂酸・ナフテン酸などの金属塩の総称。洗濯・化粧・薬用・工業用などに使う。シャボン。

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